近年、ゲーミングPCの人気は急速に増加しており、その高性能なスペックと多彩なゲーム体験が、多くのゲーマーやコンピュータユーザーを魅了しています。
驚異的なパフォーマンスと没入感溢れる映像、そして無限の自由度。
ゲーマーの憧れであり、なくてはならない存在でもあります。
しかし、一方でゲーミングPCには高い価格や電気代の増加、そして騒音や扱いの難しさなどのデメリットもある。
この記事では、ゲーミングPCのメリットとデメリットを詳しく検証し、購入を検討する際のポイントを解説していきます。
ゲーミングPCのメリットとデメリット
ゲーミングPCは、ゲーム機+高スペックPCの両面を兼ね備えた性能があります。
その分できることの幅が広く、高いパフォーマンスの発揮が可能です。
しかし良い点だけでなくゲーム機や一般的なPCにはないデメリットも発生します。
詳しく見ていきましょう。
メリット
キレイで滑らかな映像
初めてゲーミングPCでプレイしたときの感動は忘れられません。
ド派手なエフェクトや美しい風景が、まさに目の前に広がっているかのようです。
まるでゲームの中に入り込んでいるような錯覚を覚えます。
ゲーム映像の美しさはどんどん進化しています。
最新のCGやVRゲームは現実とも錯覚するほどで、存分に味わうためには高いスペックが必要です。
家庭用のゲーム機には解像度や映像の滑らかさに上限があります。
しかし、ゲーミングPCには上限がありません。
そのため性能次第にはなりますが、ゲーム機では実現できない映像を満喫することができます。
対戦ゲームでは映像の細かさや滑らかさの差で有利に戦うことも可能。
美しいゲームの世界への没入感や、高いパフォーマンスを生み出す快適さが魅力です。
ゲームの数が多い
PS5やSwitchのゲーム数は4,000~5,000本。
PCゲームはSteamで配信されているものだけでも50,000本以上あります。
今のゲーム市場の大きさにはビックリしますよね。
特にPCゲームは非常に多くリリースされていて、今後も市場は発展していくでしょう。
「Steam」は「PlayStation Store」や「ニンテンドーeショップ」のようなゲーム配信プラットフォームです。
スマホでいうと「App Store」と「Google Playストア」ですね。
PCゲームはSteam以外にもプラットフォームがあり、パソコンでしかできないゲームも遊べます。
さまざまなジャンルのゲームが手軽に入手でき、飽きることのない多彩なラインナップで毎日違った楽しみ方ができるでしょう。
配信者と同じゲームを遊べたり、自分にピッタリのゲームを見つけることが可能です。
ゲームの操作性や自由度が高い
ゲーミングPCの基本操作はキーボードとマウス。
ゲーム機のコントローラーと比べると、多くのキーとマウスでの直感的な操作により優れたパフォーマンスを発揮できるのが特徴です。
特に正確な操作が必要なゲームではプレイの質に影響します。
自分のプレイスタイルを追求する楽しさは格別です。
また、PCではMODを利用して遊ぶことができます。
MODはゲームのデータを改変することです。
「そんなことしていいの?!」
と思いますが、ルールを守っていればOK。
シナリオや武器の追加、キャラ変更などができるので、自由度が高くゲームを長期的に楽しむことができます。
カスタマイズ性が高い
パーツの追加やアップグレードにより、パソコンの性能を上げることができます。
「もっとカッコ良くしたい!」「可愛くしたい♡」
といったような個人の好みに合わせたデザインにできるのも魅力です。
周辺機器の追加も簡単で、幅広いニーズに対応可能。
自分だけのゲーミングPCや周辺環境にすることで楽しみも広がります。
様々な用途で使える
高性能なPCということで、ゲーム以外でも使うことができます。
仕事ではメールやネットはもちろん、ワードやエクセルといったofficeソフトでの作業、ビデオ通話などテレワークでも活躍します。
副業やクリエイター作業も可能です。
音楽・動画・イラスト・プログラミングなど様々な用途で使えます。
AIイラスト・画像生成といった最新のツールも快適です。
最近ではVtuberのゲーム配信でも必須になるなど活躍の幅が広まっています。
デメリット
価格が高い
ゲーミングPCや一般的なパソコン、家庭用ゲーム機の価格の目安は下記の通り。
ゲーミングPC | 一般的なパソコン | PS5 | Nintendo Switch | |
価格目安 | 10万円~ | 5~10万円 | 6万円 | 3万円 |
性能の高さや用途の幅広さにより、ゲーミングPCは高いです。
ある程度安く購入する方法もありますが、それでも他の機器よりは高くなってしまいます。
電気代が増える
電気料金を1kWhあたり27円とすると、各電気代の目安は下記の通りです。
ゲーミングPC |
一般的なパソコン | PS5 | Nintendo Switch | |
最大消費電力 | 600W | 160W | 350W | 16W |
1時間あたりの 電気代 |
16.2円/h | 4.32円/h | 9.45円/h | 0.432円/h |
1ヶ月あたりの 電気代 (1日3時間プレイ) |
1,458円 | 388.8円 | 850.5円 | 38.88円 |
PS5と比べるとゲーミングPCは電気代が約2倍になります。
さらにSwitchの約40倍です。
特にSwitchからゲーミングPCに変えると、数十円と意識していなかった電気代が気になってくるでしょう。
騒音が鳴る
機器は発熱するとパフォーマンスが落ちるため、ファンによる冷却が必要になります。
ゲーミングPCのファンの音は大きい時で40~55db(デシベル)。
「ブォオオオオン」とゲームに集中できない程の音が鳴ることもあります。
以下は身近な音の騒音レベル例です。
騒音レベル | 身近な音 |
うるささ |
70db | 掃除機 | かなりうるさい |
60db | 日常会話 | うるさい |
50db | 扇風機 | 大きく聞こえる |
40db | 図書館内 | 聞こえる |
ゲーミングPCは一般的な扇風機と同じくらいになります。
近くにあると気になるレベルですが、イヤホンやヘッドセットをしていればほとんど聞こえません。
また静音性の高いパーツの使用や設定の変更によってある程度は対策もできます。
サイズが大きい
ゲーミングPCのケースサイズの目安は中くらいのデスクトップで、
幅200mm×奥行き450mm×高さ450mm です。
高性能なパーツが搭載してあり、排熱用の空間も必要なため大きいです。
ゲーム機と比べるとかなりデカい。
小さめのスーツケースくらいあるので、デスクか床に結構スペースが必要になります。
パフォーマンスや拡張性が低くなりますが、省スペースのゲーミングPCもあります。
扱いが難しい
ゲーム機はとりあえずソフトを入れれば遊ぶことが可能。
しかしゲーミングPCは、特にパソコン初心者だとゲームややりたい作業を始めるまでが大変です。
何かわからないことや知らない言葉が出てくると、時間がかかるし不安な気持ちになりますよね。
ですが購入前後はメーカーのサポートを受けることができます。
質問や相談もできるので初心者でも安心です。
また使っていくうちにPCの知識やスキルが身に付くのはメリットにもなります。
扱いやすさも経験を積んでいくと段々と向上していきます。
ゲーミングPCって必要?いらない?
ゲーミングPCが必要な人と必要ではない人について詳しく見てみましょう。
ゲーミングPCが必要な人
ゲーム愛好家: ゲームが趣味で、最新のタイトルを高解像度で楽しみたい人にとって、ゲーミングPCは必要不可欠です。高性能なハードウェアが滑らかな映像と高いフレームレートを提供し、臨場感溢れるゲームプレイを実現します。
クリエイター: ビデオ編集、3Dモデリング、グラフィックデザインなどのクリエイティブ作業を行う人々にとって、ゲーミングPCは高い処理能力と多重タスクの能力を提供します。クリエイティブなプロジェクトをスムーズに進めるためには、高性能なPCが必要です。
競技プレイヤー: eスポーツ競技者やプロゲーマーは、微細な動きや正確な操作が求められるため、高性能なゲーミングPCが必要です。フレームレートの安定性や低い遅延が、勝敗を分ける重要な要素となります。
VRユーザー: 仮想現実(VR)ゲームやアプリを楽しむためには、高いグラフィックス処理能力が求められます。VRはリアルな没入感を提供するため、ゲーミングPCがなければ十分な体験が得られない可能性があります。
ハードウェアエンスージアスト: ハードウェアの組み立てやカスタマイズが好きな人々にとって、ゲーミングPCは無限の可能性を提供します。パーツのアップグレードや冷却システムの改良など、自分でPCを最適化する楽しみがあります。
ゲーミングPCが必要ではない人
軽度のゲーマー: たまにゲームを楽しむ程度で、特に高性能なグラフィックスやフレームレートにこだわらない人々は、一般的なPCやゲームコンソールでも十分に満足できる場合があります。
予算が限られている人: ゲーミングPCは高価格な場合が多いため、予算が限られている場合や他の用途にお金をかけたい人にとっては、コストパフォーマンスを重視した選択が必要かもしれません。
シンプルなタスクのみの使用者: ウェブブラウジングやメール、文書処理など、基本的なタスクしか行わない人にとっては、ゲーミングPCの高性能は不要かもしれません。一般的なPCで十分に作業できます。
モバイル重視の人: 外出先でゲームや作業をすることが多い人や、持ち運びが重要な人にとっては、ノートパソコンやタブレットの方が便利かもしれません。
静音性重視の人: 静かな環境で過ごしたい人にとって、ゲーミングPCの高負荷時の騒音は不快に感じるかもしれません。静音性を重視する場合は、注意が必要です。
要するに、ゲーミングPCの必要性は個人の趣味や用途によって異なります。ゲームやクリエイティブ作業を重視する人や、ハードウェアに興味がある人にとっては、ゲーミングPCは魅力的な選択肢となるでしょう。一方で、基本的なタスクや予算に合わせて他のオプションを検討することも重要です。
まとめ
ゲーミングPCは、高性能なハードウェアと幅広いゲーム体験を提供する一方で、高価格や電気代の増加、騒音、大きなサイズ、扱いの難しさなどのデメリットも存在します。
購入を検討する際には、自身のニーズや予算を考慮して、総合的な判断を行うことが大切です。