多くのゲーマーやクリエイターに欠かせない「ゲーミングPC」。
高額な商品ですが、選び方を間違って後悔するケースも多くあります。
今回はゲーミングPCの選び方についての紹介です。
パソコンの知識がない初心者にもわかりやすく解説していきます。
自分にピッタリのゲーミングPCを手に入れることができる内容です。
ぜひ参考にして、ゲーミングライフを満喫してください。
失敗しないゲーミングPCの選び方
ゲーミングPCは下記の手順で選ぶのがおすすめです。
- やりたいことからスペックを決める
- 予算を決める
- モデルを決める
購入後に後悔しないためには、自分の状況を整理することが大切です。
失敗しないゲーミングPC選びをしたい方は、ぜひ読み進めながら確認していってください。
最低限知っておくこと
ゲーミングPC選びで大切なのはスペック。つまり性能です。
料理の味が食材や調味料で変わるように、パソコンはパーツによって性能が左右されます。
重要であるパーツは4種類です。
- CPU
- グラフィックボード(GPU)
- メモリ
- ストレージ
それぞれ性能が高くなるほどできることが増えます。
「スペックが重要なのはわかるけど、なんか難しい」
という方も多いでしょう。
英語やカタカナばかりで難しく感じるんですよね。
ゲーミングPC選びではパーツにそれほど詳しくならなくても大丈夫です。
最低限知っておけば良いことだけを超簡単に紹介していきます。
CPU
データの処理をするパーツ。
性能が高いほどできることが増えます。
IntelとAMDの2大メーカーの「Core iシリーズ」と「Ryzenシリーズ」という製品がほとんどです。
CPUの簡易性能表は下記の通り。基本的には上にいくほど性能が高くなります。
Intel | AMD | 主な用途 |
Core i9 | Ryzen 9 | 文書作成、ネット閲覧、動画視聴、ゲーム、 動画編集、動画配信、コンテンツ制作 |
Core i7 | Ryzen 7 | 文書作成、ネット閲覧、動画視聴、ゲーム、動画編集、動画配信 |
Core i5 | Ryzen 5 | 文書作成、ネット閲覧、動画視聴、ゲーム |
Core i3 | Ryzen 3 | 文書作成、ネット閲覧、動画視聴 |
グラフィックボード(GPU)
映像表現に必要。ゲーム性能や3Dグラフィックなどに大きく関わるパーツです。
性能が低いとゲームがカクついてしまいます。
主な製品はNVIDIAの「GeForce」やAMDの「Radeon」です。
下記はゲーミングPCによく搭載されているGPUの簡易性能表になります。
メモリ
データの読み書きが役割。
性能が高いほどデータ処理が早いです。
16GB、32GB、64GB、といったメモリ容量があります。
大きいほど複数のことができたり、大きな処理ができたりします。
ゲーム実況や配信、動画編集にも重要です。
ストレージ
データの保存をします。
512GB、1TB、2TBといったストレージ容量があります。
大きいほどたくさんのゲームタイトルや、画像・動画の保存が可能です。
高速で耐久性の高い「SSD」と、安価の「HDD」の2種類があります。
用途・目的別の必要スペック
まずはやりたいことからスペックを決めます。
スペックが高いPCほど高価です。
「ゲーム実況やりたかったのにできない…」
「高性能なPC買ったけど持て余してる…」
と後悔しないためにも、自分に必要なスペックを知っておきましょう。
ゲーム向けPCスペック
やりたいゲームに合ったスペックを選びましょう。
特に重要なのは「グラフィックボート(GPU)」です。
以下の手順で決めていくと自分に合ったスペックがわかります。
- やりたいゲーム
- 映像の綺麗さ(フルHD、WQHD、4K)
- 映像の滑らかさ(フレームレート fps)
おすすめは、フルHDで120fps以上が出せるスペックです。
フルHD<WQHD<4K の順で解像度が高くなっています。
フルHDは必要なスペックが少ないこともあり最も人気です。
より綺麗な映像を楽しみたいのであればWQHD。
最高の映像体験をしたいのであれば4Kを選びましょう。
単位は「fps」(フレーム・パー・セカンド)で表されます。
fpsが高いほど滑らか。
PCゲームでは、「60fps」が快適なプレイの目安です。
シューティングやアクション、競技性の高いジャンルでは、「120fps以上」がおすすめ。
軽量級ゲームに必要なスペック
軽量級ゲームの例 | 用途 |
CPU | GPU | メモリ |
フォートナイト |
400 fps、4K 高画質 | Core i7 14700KF | RTX 4080 | 16GB |
300 fps、4K 高画質 | Core i7 14700F | RTX 4070 SUPER | 16GB | |
200 fps、4K 高画質 240 fps、WQHD 高画質 |
Core i5 14400F | RTX 4060Ti | 16GB | |
200 fps、WQHD 高画質 240 fps、フルHD 高画質 |
Core i5 14400F | RTX 4060 | 16GB |
中量級ゲームに必要なスペック
中量級ゲームの例 | 用途 |
CPU | GPU | メモリ |
オーバーウォッチ2 |
300 fps、4K 高画質 | Core i7 14700KF | RTX 4080 | 32GB |
200 fps、4K 高画質 240 fps、WQHD 高画質 300 fps、フルHD 高画質 |
Core i7 14700F | RTX 4070 SUPER | 16GB | |
144 fps、WQHD 高画質 240 fps、フルHD 高画質 |
Core i5 14400F | RTX 4060Ti | 16GB | |
120 fps、WQHD 高画質 144 fps、フルHD 高画質 |
Core i5 14400F | RTX 4060 | 16GB |
重いゲームに必要なスペック
重量級ゲームの例 | 用途 |
CPU | GPU | メモリ |
FF15 ストリートファイター6 BF2042 ARK サイバーパンク2077 黒い砂漠 CONTROL ホグワーツレガシー |
120 fps、4K 高画質 144 fps、WQHD 高画質 |
Core i9 14900KF | RTX 4080 | 32GB |
120 fps、WQHD 高画質 144 fps、フルHD 高画質 |
Core i7 14700KF | RTX 4070Ti SUPER | 32GB | |
60 fps、WQHD 高画質 120 fps、フルHD 高画質 |
Core i5 14400F | RTX 4060Ti | 16GB | |
60 fps、フルHD 高画質 | Core i5 14400F | RTX 4060 | 16GB |
ストレージ容量はゲームの数で決める
ゲーム数 | ストレージ容量の目安 |
おすすめの人 |
5タイトル | 512GB | ライトゲーマー |
10タイトル | 1TB | ミドルゲーマー |
20タイトル | 2TB | ヘビーゲーマー |
ゲーミングPCは後からストレージの増設もできます。
整理してやりくりもできるので、おすすめは1TBです。
下記のタイトル別の容量も参考にしてください。
ゲームタイトル | 容量 |
Call of Duty Modern Warfare | 175GB |
FINAL FANTASY XV | 100GB |
原神 | 100GB |
FINAL FANTASY XIV | 80GB |
Apex Legends | 75GB |
Cyberpunk 2077 | 70GB |
ELDEN RING | 60GB |
フォートナイト | 26GB |
ゲーム以外のPCスペック
ゲーム実況や動画編集といった他のクリエイティブ作業をしたい場合は、追加でスペックを検討しましょう。
自分が求めるスペックを大きく上回らないよう注意が必要です。
下記の6つの作業に必要なスペックを紹介します。
- 一般・ビジネス
- 動画編集
- ゲーム実況
- 画像・イラスト作成
- プログラミング
- AI画像生成
一般・ビジネス向けPCスペック
ワードやエクセルの使用といった一般事務では下記のスペックが推奨です。
一般・ビジネス向けPCの推奨スペック | |
OS | Windows 11 |
CPU | Core i3 |
メモリ | 4GB~8GB |
グラフィックス | オンボード |
別途グラフィックボードが必要ないということで、オンボードとなっています。
一般用途ではCPUも高性能なものは必要ありません。
ゲーミングPCのどれを選んでもストレスなく快適に事務作業ができます。
動画編集に必要なスペック
用途 | CPU | GPU | メモリ |
フルHD動画編集 | Core i5 | GTX 1660 SUPER | 8GB |
高度なフルHD動画編集 | Core i7 | RTX 4060 | 16GB |
4K動画編集 | Core i7 | RTX 4070 | 32GB |
高度な4K動画編集 | Core i9 | RTX 4070 Ti | 64GB |
特に重要なのはCPUです。
ストレージについてはゲームを含めても1TBあれば足ります。
10分の動画容量の目安が5GB、4Kで10GB。
編集後の動画など整理していけば問題ありません。
また、複数のエフェクト使用や長時間の動画編集などの高度な編集をしたい場合、必要なスペックが上がります。
4K動画の編集をする場合、メモリは32GB以上推奨です。
ゲーム実況に必要なスペック
用途 | CPU | GPU | メモリ |
家庭用ゲーム機の配信 | Core i5 | GTX 1660 SUPER | 8GB |
PCゲームの配信 | Core i7 | RTX 4060 | 16GB |
Vtuberの配信 | Core i7 | RTX 4070 | 32GB |
ゲーム実況では複数のソフトを起動できる余力が必要になります。
ストレージについては録画配信を考慮しても1TBで充分です。
家庭用ゲーム機の配信では要求スペックは高くありません。
PCゲーム配信ではCore i5だとカクつく場合があるためCore i7推奨。
Vtuber配信はRTX 4070以上、メモリ32GB以上の高スペックが必要です。
画像・イラスト作成に必要なスペック
画像・イラスト作成に必要なスペック | |
OS | Windows 11 |
CPU | Core i5 |
メモリ | 16GB |
グラフィックス | オンボード |
画像やイラストを表示するために別途グラフィックボードが必要ないということでオンボードとしています。
しかし、3D制作や編集ソフトによってはある程度のスペックが必要。
そのためRTX 3060以上を選んでおくと安心です。
プログラミングに必要なスペック
用途 | CPU | GPU | メモリ |
Webプログラミング | Core i5 | オンボード | 8GB |
2Dゲーム制作 | Core i5 | オンボード | 16GB |
3Dゲーム制作 | Core i7 | RTX 4060 | 16GB |
データ分析 | Core i7 | オンボード | 32GB |
3Dゲーム制作ではグラフィックボード(GPU)が必要になってきます。
大規模なゲームやVRゲームとなるとRTX 4080程の性能が必要です。
また、データ分析など処理の重い作業では最低でもメモリは32GB必要。
ストレージ容量は大規模データを扱わない限り、いずれも512GB~1TBで十分です。
AI画像生成に必要なスペック
用途 | CPU | GPU | メモリ |
ローカル画像生成 | Core i5 | RTX 3060 12GB | 16GB |
ローカル画像生成(高効率) | Core i7 | RTX 4070 Ti | 16GB |
ローカル画像生成(追加学習) | Core i9 | RTX 4080 | 32GB |
AI画像生成ではグラフィックボードのVRAMという容量が重要です。
高解像度でエラーをなくすためには12GB以上のVRAMが必要。
また頻繁に生成する場合は、効率の良い高スペックを推奨します。
追加学習で自分好みに調整するには、さらに高いスペックが必要です。
ストレージは他の用途にもよりますが、1TB以上だとストレスなく使えます。
ゲーミングPCの予算は15万円が最低ライン
ゲーミングPCの性能によって価格に差があります。
多くの方は、予算15~30万円あれば十分でしょう。
予算が足りないとなると、その分性能が落ちるため理想の環境は作れません。
特に気を付けたいのは、10万円以下のゲーミングPCです。
遊べないタイトルもあり、ゲームだけであればPS5を買った方がお得になります。
ゲーミングPCで快適に遊ぶには、最低でも15万円程度の予算は必要です。
ゲーミングPCの予算を抑えてお得に買うコツ
お得に買う方法として、主になるのが「セール」を狙うこと。
ゲーミングPCは定期的にセールをやっています。
数千円~数万円の割引になるためお買い得です。
下記が主なセールの時期です。
時期 | 主なセール | 時期 | 主なセール |
1月 | 新年セール | 7月 | 夏のボーナスセール |
2月 | 新春セール | 8月 | 決算セール 夏のボーナスセール |
3月 | 決算セール 新生活応援セール |
9月 | オータムセール |
4月 | 新生活応援セール | 10月 | オータムセール |
5月 | GWセール | 11月 | 冬のボーナスセール |
6月 | 夏のボーナスセール | 12月 | 年末セール |
いつもどこかのお店でセールをやっています。
予算を抑えたい方は、セール中の商品をチェックしてみましょう。
他にもお得に買うコツとして、
- 安いメーカーで買う
- 中古やアウトレット品を狙う
- シークレットモデルをゲットする
- セットモデルを購入する
といったことが挙げられます。
いずれも数千円~数万円お買い得です。
こちらの記事で詳しく解説しています。
ゲーミングPCのモデルを決める
自分に必要なスペックの確認と予算が決まったら、モデルを選んでいきましょう。
予算に余裕がある場合は、少し上のスペックのものを購入すると後悔しません。
ゲーミングPCの購入先は、「BTOパソコンショップ」が一般的となっています。
BTOは「Build To Order」の略。受注生産という意味です。
好みの構成で注文すると、お店でその通り組み立ててくれます。
BTOパソコンは家電量販店で売っているパソコンと比べるとコスパが良く、カスタマイズ性が高いためおすすめです。
ぜひ自分にピッタリのパソコンを手に入れてくださいね。
初心者でもわかる!ゲーミングPCの選び方まとめ
ゲーミングPCは下記の手順で選ぶのがおすすめです。
- やりたいことからスペックを決める
- 予算を決める
- モデルを決める
購入後に後悔しないためには、自分の状況を整理することが大切です。
やりたいゲームや、どんなプレイをしたいか、他のやりたいことなどを確認しましょう。
必要なスペックと予算に合わせてモデルを選ぶことで、自分にピッタリのゲーミングPCを手に入れることができます。
ぜひ参考にして、ゲーミングライフを満喫してください。
以上最後までありがとうございました。